こんな“雲のない雨空の下で”は嫌だ!
〜もしも、多奈ちゃんがたえ子さんみたいな性格だったら〜


【213pの多奈ちゃんと都ちゃんの会話から】
た「ハァー…。なんで私の右腕を狙うんスか?」
み「簡単に言えば、お金儲けの為よ。」
た「…若いのに、お金儲けの為に私を拉致ッスかー。少年犯罪、増加の一途をたどってるッス…。」
み「…うちの会社、業績がピンチなの。普通に商品を開発してる時間がないの。だからこれは仕方がないのよ。…売れてる商品 一つしかないし。」
た「つまり、貴女が犯罪してるのは売れる商品の作ることができない会社の所為ってことッスね。自分の娘に犯罪をやらせるなんて悪い親ッス…。」
み「う、うるさいわね! 仕方がないって言ってるじゃないの! 私だってやりたくてやってんじゃないのよ!」
た「じゃあ、やらなきゃいいじゃないスか。」
み「やらなきゃ、お小遣いを減らすって言われたのよっ! 減らされたら買いたいお洋服とか買えないでしょ!」
た「なんとも陳腐な脅しッス。それに従う貴女も貴女ッスけど。」
み「…クッ! 貴女だってお小遣い減らされたら嫌でしょう!?」
た「私は お金が無くても、ご飯とお茶があれば十分ッス。」
み「……わ、私は嫌なの! …というか、貴女 性格 変わってない!?」
た「私は前からこういう性格ッス。ハー…手錠されんのって疲れるッス。四の五の言わず外して欲しいッス。」
み「何 偉そうに言ってんのよ! 貴女、少し自分の立場をわきまえなさい!」
た「貴女こそ犯罪者のくせに偉そうなこと言うなッス。製薬会社なら製薬会社らしく商品を作ってろッス。」
み「だから言ってるでしょう!!! 業績が…!」
た「追いつめられてるから犯罪に走る。やってることは普通の人と変わらんスねー。」
み「ホンット、うるさいわねぇ貴女ァ!!! ……フー。兎に角、貴女の腕に埋め込まれた物質を摘出するから覚悟なさい。」
た「手術代は払わないッスよ。」
み「お金は うちで負担するわ。」
た「業績がピンチなのに負担するんすか?………ハー。この会社 長くないッスね。」
み「ああもうっ、黙りなさい!!! 二宮さん!早くこの女の手術をしなさい!」
二「み、都ちゃん。あのねっ、今 電話があって手術をしなくても良い方法が…」
み「いいから早くやりなさい!!!」
二「はっはいーーーーー!!!」
み「…ハー。っとにー、どいつもこいつも……。」
た「何 怒ってるんスか? 怒るのは身体に良くないッスよ」
み「貴女が言うんじゃないわよ! 大体 貴女は監禁されてるってのに、なんでそう気楽で居られるのよ!監禁されたら少しは……」
た「夜空キレイッス。夜空見ながら お茶 飲みたいッスー…。」
み「人の話しを聞けェェェェェェェッ!!!!」